2018年6月23日に公開された、沢尻エリカ主演の映画「猫は抱くもの」の原作小説です。
読んでいて「さわじり、えりか?んん?」となりましたが小説はとても面白かったです。

あらすじ
東京郊外に流れる青目川にかかる"ねこすて橋"。
この橋では夜な夜な猫たちがあつまり猫会議が開かれている。
川に落ちたロシアンブルーの飼い猫良男が見たのは、彼を覗き込む無数のネコたちだった。
自分は人間で飼い主沙織の恋人だと思い込んでいた良男は、沙織の元へ帰ろうとする。
他、絵描きのゴッホを慕う三毛猫キイロやいくつもの名前をもつあ”あの方”など
個性豊かな猫たちとそれをとりまく人々がおりなす温かい短編集。
感想
表紙に映画のキャストがばばーん!と載った方の本を買いましたので、沙織のイメージに最初「???」となりました。
キャラ設定から違うんですね。
人と猫(時々シラサギ)の目線で語られるそれぞれの不思議な絆の物語です。
一つの視点で語られたことが他の視点からも語られて全体の形をつくっていくのは読んでいて楽しかったですし、沙織と良男、ゴッホとキイロそれぞれの深いつながりも感じられました。
猫たちよりも人が猫を必要としていて、猫たちに癒されている、そんな気がします。
それぞれの辛い記憶から少しづつ前を向いて幸せになっていく、読み終わると自然と笑顔になれるようなお話でした。
猫は抱くもの、ぜひ私も猫を抱きたいです。もふもふと。
関連作品
映画「猫は抱くもの」
猫は抱くもの公式サイト
出演:沢尻エリカ・吉沢亮・峯田和伸・後藤保・コムアイ・岩松了
監督:犬童一心
沢尻エリカが演じる主人公をスーパーで働く元アイドルに変え、猫たちを擬人化して再構成したお話です。
監督は「ジョゼと虎と魚たち」「グーグーだって猫である」の犬童監督です。
文庫本の最後にこの映画についての監督と大山先生の対談がついています。
一冊分を数時間の映画に収めるのはむつかしいでしょうから、キャラクターが変わっていても仕方がないですかね。
原作者の方が納得していればいいの、かな。
小説にはあとがきに作者と監督の対談などもあり、そちらも読むと映画をみるのが楽しくなるかもしれません。
映画自体の評判は良いみたいですよ。
DVDが出てレンタルもしているようなので、家でのんびり見るのもいいかもしれません。
まとめ
SNSやテレビでも猫は人気で、そのかわいらしいしぐさや気まぐれな動きで人をなごませたり驚かせたりしています。
小説の中の猫もそんな猫たちと同じように癒してくれるといいですね。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
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