「そして、バトンは渡された」(瀬尾 まいこ)本屋大賞受賞作ネタバレ感想

2019年本屋大賞候補作の「そして、バトンは渡された」のネタバレ感想です。

重たくなりそうな題材の小説ですが、登場人物のやさしさや家族を思う気持ちが軽やかに読ませてくれます。

「そして、バトンは渡された」あらすじ

優子はたくさんの親達にリレーされて育った高校3年生の女の子です。

優子には父親が三人、母親が二人いて名字も3回変わり、家族の形態は十七年間で七回も変わりました。

新しい父親や母親に緊張したり、その家のルールに順応するのに戸惑ったり。

そして一緒に暮らして馴染んだ人と別れるのが切なくなったり。

周りから見たら、どれだけ大変で嫌な思いもたくさんしたんだろうなと思ってしまいますが、本人は特別な事としてとらえていなくてあっけらかんと明るいのです。

そして、現在の父親の森宮さんがとぼけていていい味を出しています。

この森宮さんは子供っぽくて少しずれているけど、一緒にご飯を食べてくれます。

餃子、かつ丼、ラーメン、オムライス、ドライカレー、そしてスイーツは数知れず出てきます。

これらがすべて本当に美味しそうで幸せそうです。

一緒に食事した分、時間だけ二人はかけがえのない家族のになっていきました。

大人になった優子はある事をきっかけに、親めぐりをして今だからこそわかるそれぞれの愛の深さ、そして彼らが去って行った理由知ることになります。

ネタバレ感想

この物語の設定はとても重いものですが、読み終えた後はとてもすっきりとした感情になります。

主人公の女の子もぐれずに順風満帆な生活を送っていったというのも、この子に関わる親が、いい人たちであったということが一つの理由となるかなと思います。

多少現実離れした内容ではありますが、とても良いストーリーであると思います。

親子の形はその都度変わっていきますが、どの親子になっても、その本質というものが保証されていた物語でした。

瀬尾 まいこ(せお まいこ)

本名瀬尾 麻衣子

大谷女子大学文学部卒業。

中学校国語講師を9年務めた後、2005年に教員採用試験に合格。
2011年に退職するまでは中学校で国語教諭として勤務する傍ら執筆活動を行なっていました。
自身の中学校勤務を元にしたエッセイも執筆しています。

受賞歴

・2001年「卵の緒」坊っちゃん文学賞大賞受賞
・2002年『卵の緒』作家デビュー
・2005年『幸福な食卓』吉川英治文学新人賞受賞
・2008年『戸村飯店 青春100連発』坪田譲治文学賞受賞

他の作品に『おしまいのデート』『春、戻る』『あと少し、もう少し』『君が夏を走らせる』などがあります。

いくつかの作品が映像化されていますが、2017年には「僕らのごはんは明日で待ってる」が中島裕翔主演で映画化され、 糸谷良子の作画でコミカライズもされています。

まとめ

読後感のさわやかで温かい物語で、人前で読むよりも自宅でゆっくりと読みたい本です(泣いてしまうので)

本屋大賞に選ばれるかはわかりませんが、この機会にぜひ読んでもらいたい一冊です。

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