こんにちは!
今日は私が子供のころに何度も繰り返し読んだ本を紹介します。
小学校の図書館で何度も借りて読んだ懐かしい本です。
児童書ですが、今も読んで面白い、そして子供にも読ませたい、そう思えるとても素敵な本です。
あらすじ

著:佐藤さとる 絵:村上勉 出版社:講談社
「ぼく」が偶然見つけたひみつの場所の小山には”こぼしさま”がいるという言い伝えがあった。
いつか”こぼしさま”にあってみたい、と思いながらすごす「ぼく」は小山のきれいな泉の前で少女にであう。
靴をなくして泣く少女をなだめて代わりに靴を探しにいくと、川を流れていく靴をみつける。
かけよるとその靴の中には「ぼく」に向かって手をふる小さな人たちの姿が……。
戦争が終わり大人になった「ぼく」は小山を買い取り住むために準備を始めるが、そこに不思議な女性が現れる。
感想
このお話(児童文学だとどうしてもお話って書いてしまいます)は昭和36年に講談社から出版され、青い鳥文庫の第一版が1980年です。
それから98版まで版を重ねられていて、本当に長く愛されているお話ですね。
自分が子供のころに読んで面白かったので、自分の子供にも勧めている人も多いようです。
今回、改めて読み返してみて、この「ぼく」がコロポックルたちに最初に出会うのが戦前だったということにびっくりしました。
戦時中の描写は1ページほどにもみたない量で、お父さんが戦争で亡くなってしまったこともさらりと書かれていたので、私が子供のころに読んだときにはあまり記憶に残らなかったようです。
小山の持ち主のおじさんとのやりとりもおおらかであたたかく感じました。
そして、小山に戻ってきた「ぼく」と小人たちとの再会やそのあとにおきる小山の危機にどきどきしつつ、コロポックルたちとの作戦もそんなにうまくいくかしらと思ったりしました。(これは私が大人になったからですかね)
起きる事件も、戦後の高度経済成長期にありそうな話でただの児童書ではなく時代もきちんと取り入れられているのですね。
読んでいると、小人たちにせいたかさんと呼ばれ慕われる「ぼく」にほほえましくもうらやましくなります。
登場するコロポックルたちはどの子もとてもかわいくて個性的です。
好奇心が強くて賢いコロポックルたちはお話の中でもそのすばしっこさとかしこさで大活躍します。
コロポックルたちが本当にいたら面白いだろうなぁと感じさせてくれます。
(この本を読んで小人を探してしまった人はかならずいるはず)
そして、もうひとつ、泉で出会った少女との再会があります。
不思議な少女がとても信頼できる仲間になり支えあう相手になる様子は子供向けのためあっさりと書かれていますが、いずれ二人がともに歩んでいく間柄になるんだろうなぁと予感をさせます。
るびがふっている少し大きめな活字は、読み始めは少々気恥しい気持ちがしましたが、読み始めると気にならずに一気に読み進めることができました。
良い児童文学は大人が読んでも面白いものですね。
続編
小人たちのお話は続編がありました。
「まめつぶほどの小さな犬」と「空から落ちた小さな人」は読んだ記憶があるのですが、のこりの作品は未読なので、ぜひ読んでみたいです。
どれも小人たちが活躍する素敵なお話です。
- 新イラスト版 コロボックル物語2 豆つぶほどの小さないぬ (児童文学創作シリーズ)
- 空から落ちた小さな人
- 不思議な目をした男の子
- 小さな国の続きの話
- 小さな人の昔の話
- コロポックルむかしむかし
関連作品
アニメーション
冒険コロポックル
残念ながらOP・EDがアニメーションの主題歌集に入っているだけでDVDなどは出ていないようです。
このOPはなんとなく覚えていてアニメも見た気がするのですが、内容はほとんど覚えていないです。
思い出そうとするとミクロマンとかと混ざってもやもやします。ぐぬぬ。
「誰もが知ってるちいさな国」
有川浩さんがコロポックル物語を引き継いで書かれています。
イラストは引き続き村上勉さん。
コロポックル物語が好きな方からは高評価のようなので、読んでみたいです。
コロポックル物語特設ページ こちらに佐藤先生と有川先生の対談なども載っています。
あらすじ
ヒコは「はち屋」の子供。みつ蜂を養ってはちみつをとり、そのはちみつを売って暮らしている。
お父さん、お母さん、そしてみつばちたちと一緒に、全国を転々とする小学生だ。
あるとき採蜜を終えたヒコは、巣箱の置いてある草地から、車をとめた道へと向かっていた。
「トマレ!」
鋭い声がヒコの耳を打ち、反射的に足をとめたヒコの前に、大きなマムシが現れた――
まとめ
懐かしい本を読んでいると、童心に帰ったような気持ちになります。
この本はできれば子供のころに出会ってほしいですね。
思わずコロポックルを探したくなるような本です。
最後まで読んでくださってありがとうございました。